「共生・共栄・共義」主義社会が求める成熟した民意

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「文鮮明天地人真の父母天宙聖和九周年記念 天一国敬拝記念式」(陽暦8月24日)のとき、海外からも幾人かのVIPから追慕の辞が届けられました。
ニュート・ギングリッチ元米国下院議長は、生涯を平和運動に捧げられた真の父母様の歩みを「偉大なる献身」として謝意を述べられたうえで、「韓鶴子総裁は、再び全世界的な運動によって全人類のために平和のフレームワークを構築されています」と、多岐にわたる平和への取り組みに賛意を表し、真のお母様が主導される平和運動に大きな期待を寄せるメッセージを届けられました。

新しい平和のフレームワーク

その中で、新しい「平和のフレームワーク」という言葉で真のお母様が推進される平和の概念を紹介されました。ここでのフレームワークとは「骨組み」「枠組み」と理解してよいと思います。
世界の為政者・指導者の皆様が、真の父母様が生涯を捧げながら訴え続け、推進してこられた「平和」の概念を、今、真のお母様の主導される摂理を通して、ぼんやりと、しかし確かな手応えを感じながらつかみ始めているのだと思います。
各界の指導者の皆様が、真の父母様の掲げる新しいフレームワークをのぞいてみると、
・なぜ、ここには多様な文化・人種を背景にした指導者が集まっているのか?
・なぜ、ここでは怨讐に当たる指導者同士が同じテーブルに座っているのか?
・なぜ、ここでは主義・思想を超えて、諦めかけた「平和」に希望の光をともすことができるのか?
と、歴史に類を見ない稀有な動きに驚きを禁じえないようです。
私たちには、真の父母様が主導される平和運動のフレームワークを明確に示す責務があります。「天の父母様(神様)に侍る祝福家庭の皆さんが、地上で真の父母と一つとなり解決していかなければならないのです。天の父母様に侍る七十八億人類が『人類一家族』として、皆が天の父母様の愛を受ける子女として、創造本然の姿で生きていくことができるように教育し、導いてあげなければなりません。知っている者が立ち上がるべきではありませんか? そして二度と天の父母様に苦しみと悲しみを抱かせる親不孝者の道を行ってはなりません」(天宙聖和九周年記念 天一国敬拝記念式、4ページにみ言全文)と、真のお母様は私たち祝福家庭の責任を強調しておられます。

天一国時代の平和思想

私たちの平和ビジョンは「共生・共栄・共義」主義です。それは、私利私欲を超えられない偽りの平和のフレームワークを凌駕する「大家族主義」とも言えます。
このことについて李相軒先生(36家庭、1997年聖和)は「未来の理想世界の人間関係が人類の父母を中心とした兄弟姉妹の家族的な関係であることを表す呼称であって、未来の社会では全人類が創造主である神を共通の真の父母として奉り、その父母の限りない愛の中でその父母の子女として互いに愛で因縁づけられた兄弟姉妹の関係をもって愛の生活をするようになります」(「中和新聞」 1990年10月15日号)と語られました。
『原理講論』には、「天国においては、神の命令が人類の真の父母を通して、すべての子女たちに伝達されることにより、みな一つの目的に向かって動じ静ずるようになるのである」(69ページ)とあります。
正に、天の父母様が導いてこられた救援摂理が掲げる平和のフレームワークは人類の真の父母を中心とした概念であり、もっと正確に表現するならば、真の父母の心情に侍る兄弟姉妹の関係にこそ、平和の秩序が体現されるのです。
また、「民主主義とは、主権を人民におくことにより、人民がその民意に従って、人民のための政治をする主義をいう。したがって、民主主義は、メシヤ王国を建設なさろうとする神のみ旨から離脱した君主主義の独裁を除去し、メシヤを王として迎えるために、復帰摂理の目的を達成することができる新しい政治制度を立てようとするところに、その目的があるのである」(同503~504ページ)とあります。
天一国創建において、主権を持つ健全な民がいなければ、ゆがんだ民主主義を生み出してしまいます。ポピュリズムも、自国ファーストも、独裁主義も、結局はゆがんだ民主主義から生み出されてきたものです。真の父母を共生・共栄・共義の中核に据える「人民の民意」が成熟しなければ、天一国は砂上の楼閣で終わります。
私たちに託された使命は救援摂理歴史の結実である「真の父母」に正しく侍る「天一国の民」を育成することであり、それが祝福家庭、天寶家庭に託された大きな願いなのです。

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