人本主義の超克と文鮮明師

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 「思想新聞」(2012年12月1日号)に掲載されている外交評論家の井上茂信氏によるオピニオン『人本主義の超克と文鮮明師』を抜粋してご紹介します。

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 ソルジェニーツィンは、人間至上主義は次第に物質主義に傾き、宗教や宗教的責任感から人間を「解放」しようとする、と述べている。人間以上の存在に価値基準を置かない社会は、すべての人々の価値を認める価値相対論になってしまう。神を否定すれば絶対的な善悪観が失われるので、ドストエフスキーの『罪と罰』で貧乏学生のラスコリニコフが老婆を殺して金を奪うのを是とする論理になる。それが共産主義の原型だ。絶対的な価値基準がない限り、人間社会は功利主義になってしまう。これは現在の日本にも当てはまる。

 (中略) 

 民主党政権が続きワシントンで保守系新聞が廃刊になった時、文(鮮明)師は保守の論調を守るワシントン・タイムズを創刊した

 リベラルなワシントン・ポスト紙だけでは米国の伝統的な価値に基づく報道が消えてしまう。米国の保守主義は、ピルグリム・ファーザーズ以来の神を中心とする信仰に根差したもの。それに立脚したメディアが首都ワシントンからなくなれば、世界の指導国としての米国の立場が危うくなる、と文師が同紙を創刊した意義は大きい言論の場ができたことで、保守の論客がワシントン・タイムズに結集するようになった。それがレーガン政権の大きな支えとなった。 

外交評論家・井上茂信氏

「思想新聞」/国際勝共連合のサイト

コメント

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