Dさんの6年生の長男は勉強ができるのに、
3年生の次男はまったくできません。
Dさんが勉強を教えているのですが、少しも成果が出ません。
今日も、次男がひどい点数のテストを申し訳なさそうに
カバンから出してDさんに見せてきました。
あなたがDさんなら、何と言いますか?
A:勉強をがんばらないから、こうなるのよ
B:あなたもがんばれば、お兄ちゃんみたいになれるんだよ
C:だいじょうぶ、だいじょうぶ。
あなたには、○○や□□といういいところがあるからね。人間は総合力だよ。
こう言ってくれる親なら、子どもはどんなに救われるかわかりません。
現実問題として、親が一生懸命サポートしても勉強ができるようにならない子はいるものです。
でも、そういう子が一生ずっとできないかというと、そうとは限らないのです。
中学で伸びる子もいれば、高校で伸びる子もいます。
大学で伸びる子もいれば、仕事に就いてから伸びるひともいます。
仕事に就いて10年くらいしてから伸びるひともいれば、もっと後で伸びるひともいるのです。
というのも、人間のいろいろな能力が伸びる早さには、大きな個人差があるからです。
早くからできる子がずっとすごいとは限りません。
小さいころ全くできなくても、大人になってから大きく伸びるひとはたくさんいるのです。
つまり、後伸びです。
でも、子どものときに劣等感、自己否定感、親への不信感(他者不信感)などを持ってしまうと、
後伸びの足を引っ張ることになります。
その反対に、自己肯定感と他者信頼感は後伸びの大きなエネルギーになります。
ですから、親が勉強面でサポートしてあげるときは、
決して子どもを責めたり叱ったりしないで、
優しく親切に楽しく教えてあげてください。
成果が出ることを望まないで、そのこと自体を人生の大切なひとときとして楽しんでください。
そして、いつも大らかな気持ちでいて、Cのように子どもを安心させてあげてください。
「親力で決まる子供の将来 」
親野智可等
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