真の父母様の願いに応えて伝道勝利を

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九月一日午前七時、東京・渋谷の松濤本部に天の父母様聖会の方相逸・神日本大陸総会長夫妻を迎えて、「文鮮明天地人真の父母 天宙聖和十一周年 天一国敬礼記念式」が開催されました。記念メッセージに立った方相逸・大陸総会長は、真の父母様の生涯路程を振り返り、「真のお父様の遺言であり、真のお母様が切実に願われる神氏族メシヤの勝利を目指して、共に手を取り合い、伝道に邁進していきましょう」と呼びかけました。(文責・編集部)

神様を解放するために
生涯を捧げられた真のお父様

真のお父様の聖和十一周年を迎えました。皆さん、おめでとうございます。
天の父母様(神様)のために九十三年の生涯を捧げられた真のお父様でした。一九二〇年にお生まれになり、四十年後の一九六〇年に真のお母様と聖婚されました。このとき、歴史上初めて地上に人類の真の父母を迎えたことで、天の摂理は本格的に進展するようになりました。
真のお父様のご聖婚以前の四十年、真の父母としての路程四十年を経て、二〇〇一年一月十三日に「神様王権即位式」(現、天の父母様王権即位式)が挙行されました。神様の王権が本格的に地上に定着する時代を迎えたのです。お父様はさらに、二〇一三年天暦一月十三日を「Dデー」と定め、実体的天一国を迎えるために精誠を尽くされました。
しかし、その日を迎える前に聖和の時が訪れたのです。真のお父様、そして真のお母様の心情をいかにして推し量ることができるでしょうか。
一九四五年八月十五日、朝鮮半島が日本の統治から解放され、真のお父様は、キリスト教指導者たちを復帰するために歩み始められました。それが、一九五二年までの七年路程です。神様が準備されたキリスト教の基盤の上にメシヤ、再臨主を迎えて一つになれば、七年で世界的統一をすることができました。
ところが、キリスト教指導者たちは、真のお父様を受け入れることができず、基盤は崩れてしまったのです。そのため、お父様は一九五四年五月一日に「世界基督教統一神霊協会」を創立されました。そして、次の七年路程で人類の真の母を探し出され、一九六〇年にご聖婚。新しい人類歴史が始まったのです。さらに七年路程を勝利し、一九六八年一月一日に「神の日」(現、天の父母様の日)が宣布されました。

真の父母を中心として
全ての兄弟姉妹が一体となる

一九四五年から四十年後は一九八五年です。この前年、興進様が聖和され、真のお父様は米国のダンベリー連邦刑務所(コネチカット州)に収監されました。四十年路程を締めくくるための蕩減条件を立てなければならなかったのです。
一九八五年八月、ダンベリー刑務所から出監された真のお父様は、宗教の自由を願う米国のキリスト教指導者たちから大歓迎を受けました。また、孝進様の勝利によって「一勝日」(8月16日)が宣布されました。そして、一九四五年から一九五二年までの七年路程を取り戻すため、一九九二年までの七年路程が出発したのです。
一九八八年、韓国・ソウルで夏季オリンピック(9月17日〜10月2日)が開催されました。同年十月三日は韓国の檀紀4321年の「開天節」(建国記念日)であり、韓国の歴史を完全に蕩減復帰する日でした。真のお父様は、この開天節を摂理的に転換して「世界統一国開天日」(現、天宙統一国開天日)を宣布。天一国を迎えるために、先駆けて統一国という天の国が建てられたのです。
一年後の八月二十日、真のお父様は、「愛援摂理時代」を宣布されました。血を流して蕩減の役事を行う救援摂理は終わり、愛の時代に入ったのです。そして、八月三十一日に「八定式」が宣布されました。真の父母様は、縦的に僕の僕から神様までの八段階、横的に個人から神様までの八段階を完全に勝利し、長子権を復帰されました。これらの宣布によって、人類は蕩減の必要がない時代に入ったのです。
翌九月一日に「天父主義時代」を発表。天父主義とは、神様と真の父母中心主義を言います。真の愛を中心として天と地が一つになり、真の父母を中心として全ての兄弟姉妹が一体となる時を迎えました。その土台の上で一九九〇年四月十一日、真の父母様は、ソ連(当時)のクレムリン宮殿(モスクワ)でゴルバチョフ大統領と歴史的会談を持ち、さらに一九九一年十二月六日、北朝鮮の咸鏡南道咸興市の麻田主席公館で金日成主席と南北の懸案について会談されました。
こうして、かつて真のお父様の生命を狙った二人は、真の父母様の怨讐をも赦す真の愛によって自然屈伏しました。
真のお父様は、第三十一回「真の父母の日」(1990年3月27日)に「女性解放圏」を宣布し、「真のお母様は第二教主」であると言明されました。そして、一九九一年六月十五日、カナダのクレアストーンに日本の責任者や女性代表四人を集めて、「顧命性宣誓宣布」をなさいました。「顧命」とは「王の遺言」です。このとき、お父様は七十歳を超え、北朝鮮に向かう準備をしておられました。ご自身に何か起きた場合、お母様と一つになって天の使命を全うするよう願われたのです。
一九九二年四月十日、真のお母様は世界平和女性連合の総裁として立たれました。世界を巡回して大会を開催しながら、天の摂理を牽引していかれたのです。そして、第三十七回「真の万物の日」(1999年6月14日)に、真のお父様から表彰を受けられました。

天宙の平和の王が立ち、
神様と人類に「禧年」が訪れる

一九九四年五月一日、真の父母様は、「世界基督教統一神霊協会」の名称を「世界平和統一家庭連合」に変更することを予告し、祝福家庭が守るべき指針である「家庭盟誓」を制定されました。それまでは「私の誓い」が斉唱されていました。各自が、真の息子・娘になると誓うことで、神様と心情が一体となると強調されていたのです。また、「真の父母様のみ名」で祈る時代から、祝福家庭が「各自の名」で報告する時代に移りました(2001年1月1日)。
二〇〇三年に真のお母様は還暦を迎えられました。それを機に挙行された「天地父母様天一国開門祝福聖婚式」と「天宙・天地真の父母様平和統一祝福家庭王即位式」を通して、天の主権が縦的に根づきました。一九六〇年のご聖婚は、本来、世界的キリスト教の基盤の上に挙行されなければなりませんでした。しかし、それが成されなかったので、二回目の聖婚式が行われたのです。
二〇〇六年六月十三日、「天正宮博物館奉献式および天宙平和の王 真の父母様戴冠式」が挙行され、真の父母様は、平和の王として立たれました。
二〇〇七年の始まりと同時に、神様と人類が歴史上、一度も経験したことのない摂理的次元の「禧年」の期間が宣布されました。この年を起点として、天の大きな祝福を受けるようになったのです。
真のお父様が繰り返して訓読し、大切にされたみ言が「天地人真の父母定着実体み言宣布天宙大会」の講演文です。お父様は私たちに、全て暗記できるまで訓読するように願われ、ご自身は二千回読んだと証しされました。全世界を巡回して宣布大会を行われ、まるで遺言のように私たちの心に刻もうとされたのです。私にとって、そのみ言の中で強調された「正午定着」「影のない人生」というみ言は、人生の指針になっています。
二〇一三年天暦一月十三日(陽暦2月22日)に、真のお母様は「天一国基元節」を宣布されました。天の父母様のもとの人類一家族理想、その完成に向けて実体の天一国が出発したのです。それは、真の父母様の愛の経綸が、地上と天上に定着、完成、完結、完了した日と言えます。お母様は、神霊と真理によって教会を復興させるよう重ねて訴えてこられました。真のお父様が、万能薬と表現された真の父母様のみ言と「原理」には、世界中の人々が抱える問題を解決する力があるのです。

真のお母様の侍墓精誠の勝利を
土台に「聖和祝祭」を挙行

真のお母様は、真のお父様が聖和されてからの三年間、侍墓生活を通して精誠を尽くされました。その中で、天に対する「孝情」が強調されるようになりました。私たちは、真の父母様が生涯を通して立ててこられた孝情の伝統を相続しなければなりません。
侍墓生活がどれほどつらいか、これまでに何度か話したことがあります。伝統的な形式は、父母の墓の隣に一畳ほどの小家を建て、子供たちが三年間、風が吹いても、雨が降っても、雪が積もっても、墓を守って暮らすのです。現在は、そこまでする人はいませんが、かつては、その過酷さゆえに亡くなった方もいます。
そのような風習が生まれたのは、父母から受けた恩を少しでもお返しするためです。真のお父様が聖和された際、本来であれば、真の子女様が侍墓生活をなさらなければなりませんでした。しかし、すでに地上に孝進様や興進様はいらっしゃらず、他の子女様方は難しい事情を抱えておられました。その状況を目の当たりにし、真のお母様はどれほどつらい思いをなさったでしょうか。
真のお母様の侍墓精誠の勝利の上に、聖和四周年からは、記念行事が「聖和祝祭」として挙行されるようになりました。お母様は改めて、聖和とはつらいものではなく、喜ぶべきものであると、私たちに教えようとされたのです。
それは、一般的にはなかなか受け入れられないかもしれません。大抵の人は、「死」は終わりを意味すると考え、愛する者との別れに苦しむからです。一方、家庭連合では、死とは新しい世界、霊界への出発の瞬間であり、祝うべきものと考えます。真のお母様は四周年の聖和祝祭で、「天の父母様の夢、真の父母様の夢、人類全体の願いを必ずや成し遂げるその日まで、私たちは総進軍しなければなりません。私たちが大きな志を抱き、『必ずこの使命を果たす』と決意する、この時間になることを願います」(『世界家庭』2016年10月号、15ページ)と強調し、参加者を激励されました。
聖和五周年は、聖和祝祭をさらに喜びにあふれたものにするため、「孝情天宙祝福式」が華やかに挙行されました。祝福は、真の父母様の生涯で最大の業績です。全世界に宣教基盤は拡大しましたが、その地に生きる人々が、真の父母様による祝福を受けない限り、本当の意味での救いは成されません。
聖和十周年までは、真のお母様が主管し、世界から国家的指導者を迎えて大々的に聖和祝祭を行ってきましたが、真のお父様をしのぶ聖和祝祭を、全世界に伝統として定着させるために、十一周年目、つまり今年から、教会指導者たちが現場に残り、各国、各教会で祝祭を行うようになりました。お母様は、当初からそのような方針をお持ちでした。十五周年や二十周年の節目には、お母様が主管して行われると聞いています。
私たちは、天の父母様と真の父母様の夢を実現するために最善を尽くさなければなりません。全ての祝福家庭は、神氏族メシヤを勝利するのです。それは、真のお父様が、霊界に行かれる前に切実に訴えていらっしゃったことです。
真のお母様はこのたび、天寶家庭に新たな願いを託されました。天寶苑に名前が登載された勝利者は、二代続けて勝利できるように協助しなければなりません。そのような家系になってこそ、「韓主孝童苑」に永遠に名前が残るようになります。韓主孝童苑は、家庭連合と世界摂理のために苦労した方々を称える場所として準備されました。一般の方であっても、真の父母様を世の中に証すことに大きく貢献した人は、そこに名前が記されます。
先日、真のお母様からお電話を頂きました。天寶家庭になった古い先輩家庭に、その子女たちが信仰を守っているかどうか確認するようにということでした。まだ祝福を受けていない人が祝福を授かり、祝福家庭が神氏族メシヤを勝利すること、それが天の願いです。神氏族メシヤは、祝福家庭の宿命であり、避けることはできません。

天に対する絶対信仰、絶対愛、
絶対服従を貫き、怨讐を愛し抜く

真のお父様は、かわいそうな神様を解放するために、死亡圏で苦しむ堕落した人類を救おうとされ、どんなときも歯を食いしばって耐えてこられました。ゆっくり休まれることはなく、晩年に病状が悪化して入院されたときも、「まだやるべきことがたくさんある!」と言い、すぐに退院させるように叱られました。
真のお父様が、親や友人に助けを求めることはありませんでした。お父様を理解するのは神様しかいない、そのような状況にもかかわらず、神様にも頼ることはなかったのです。生涯に六度、無実の罪で牢獄に入られましたが、一度たりとも、「神様、助けてください」と懇願されませんでした。ただ、神様が心配されないように、「私は大丈夫です」と祈られたのです。
真のお父様は、自らを拷問した日本の官憲を赦し、日本という国を誰よりも愛されました。どれほど過酷で悲惨な道が与えられても、天に対する絶対信仰、絶対愛、絶対服従を貫き、怨讐を愛していかれたのです。
「私は、たった三文字にすぎないこの名前を言うだけでも世の中がざわざわと騒ぎだす、問題の人物です。お金も、名誉も貪ることなく、ただ平和のみを語って生きてきただけなのですが、世の中は、私の名前の前に数多くの異名を付け、拒否し、石を投げつけました。私が何を語るのか、何をする人間なのかを調べようともせずに、ただ反対することから始めたのです」(『平和を愛する世界人として』5ページ)
真のお父様のようなつらい人生を、誰も行きたくはないでしょう。私もそうです。お父様は、人類歴史のあらゆる問題を背負い、蕩減条件を立てて勝利されました。皆さんは、お父様のように「宗教、宗派の壁を超えて団結しましょう!」と訴え、迫害の道に身を投じる宗教指導者を見たことがありますか? 「世界を一つにしましょう!」と叫び、世界平和のために生命を懸けて働く大統領を見たことがありますか? お父様は、天宙まで統一するという固い志を持ち、「天宙平和連合」まで創設されました。
人類は、アダム家庭の失敗によってカイン・アベルに分立された、葛藤と闘争の歴史をたどってきました。最終的に共産主義世界と民主主義世界に分かれ、今も争っています。真のお父様は、歴史的闘いに終止符を打つため、個人、家庭、氏族……、あらゆる段階で蕩減条件を立てて勝利し、天の前に宣布してこられました。私たちが覚え切れないぐらい名節や記念日、宣布があることからも、その偉大さがうかがえるでしょう。

生前のお父様との最後の思い出

真のお父様の聖和十一周年を迎え、いま一度、私たちのこれまでの歩みを振り返ってみましょう。真の父母様から託された願いを果たせていないのであれば、深く悔い改め、この場で、「必ず成し遂げる!」と決意を固めてください。
私が真のお父様と最後の記念写真を撮ったのは、二〇一二年六月二十四日です。お父様が霊界に行かれる二か月半ぐらい前のことで、日本の責任者たちが韓国の巨文島に呼ばれて釣り大会が行われた日でした。お父様は、賞を準備して私たちを待っていてくださいました。
その日は、強風が吹き荒れていました。波も非常に高くて、海に出てしばらくすると、船長が、「きょうは釣りになりません。港に戻りましょう」と言うのです。そのとき、責任者たちの中から、「それはだめだ! もっと頑張らないと」という声は上がりませんでした。皆、「しかたないね」と言いながら、帰れることを喜んだのです。
真のお父様は、いちばん大きい魚を釣った責任者に最優秀賞を渡されました。そして、満面の笑みを浮かべるその責任者に向かって、魚の大きさを尋ねられたのです。お父様は、それが十三センチだったと知った瞬間、激しく叱られ、賞も取り消されました。その場に一気に緊張が走りました。
真のお父様が精誠を込めて準備された釣り大会でしたが、その心情に相対する者は誰もいませんでした。私たちは皆、お父様の気持ちを無視していたのです。
真のお父様は、ヘリコプターに乗って天正宮博物館に帰られました。残された私たちは、生気を失ったまま、空港に向かうために船に乗りました。そのとき、お父様から天正宮博物館まで来るよう連絡があったのです。急いでバスを借りて駆けつけると、一人一人に小遣いを下さり、一緒に食事をしてくださいました。そして、「きょうは、先生が米国に行く前の記念として写真を撮ってあげるよ」と言い、私たちと一緒に写真を撮ってくださったのです。
これが、私にとって、生前の真のお父様との最後の思い出です。振り返るたびに、あまりに申し訳なくて涙があふれます。十三センチ。これが、私たちがみ旨を歩む中でお父様にお捧げできた実績です。今後、私たちは真の父母様に喜びの実績をご報告できるでしょうか。
真のお母様が強調されているのが国家の復帰です。それをなすには数的基盤が不可欠です。ですから、一に伝道、二に伝道、三に伝道なのです。お母様は、「私たちが生き残る道は、伝道しかありません」とおっしゃいます。
伝道勝利に向け、全世界の家庭連合で組織改編がなされました。真のお母様は、改編以降の六か月を注視するとおっしゃいました。すでに二か月が過ぎています。日本家庭連合では、地区体制、教区体制はなくなり、各教会が牧会者を中心に伝道に邁進しています。今年いっぱいでどれだけ形にできるか。天の期待に必ず応えてまいりましょう。

人を愛した実績しか、霊界に
持っていくことはできない

真のお母様は、草創期のように神霊と真理に満ちた教会になることを願い、天心苑祈祷による精誠を強調されています。きょうの午前零時から韓国のHJ天宙天寶修錬苑の大聖殿で「天一国敬礼記念式」が行われ、オンラインで参加しました。そこで、李基誠・天心苑苑長が、代表報告祈祷をされたとき、日々、徹夜精誠を捧げていることがはっきりと分かる霊的パワーが伝わってきたのです。私は、自らの生活を深く反省させられました。
死は誰も避けることができません。この場にいる皆さんも、いずれは霊界に行きます。そのときに、何を持っていくのでしょうか? お金や地位、名誉は持っていくことができません。天の前に持っていけるのは、人を愛した実績だけです。何人に神様と真の父母様の愛と祝福の恩恵を伝えることができたか。それだけなのです。
日本人食口のこれまでの精誠を土台として、清平での先祖解怨・先祖祝福のための新たな基準が定められました。より多くの食口が先祖解怨・先祖祝福に臨めるようになったため、現場では喜びの声が上がっています。新型コロナによる渡航制限も解除され、今後、たくさんの人が孝情天苑聖地に赴くことでしょう。
真のお父様の遺言であり、真のお母様が切実に願われる神氏族メシヤの勝利を目指して、共に手を取り合い、伝道に邁進していきましょう。

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