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「オール沖縄」は名実ともに根拠を失った
沖縄県名護市の市長選挙で2月4日に投開票が行われ、渡具知武豊氏(自民、公明、維新推薦)が勝利しました。
結果は以下の通りです。
当選 20,389票 渡具知 武豊
16,931票 稲嶺 進
4年前の同市長選では、稲嶺氏が自民推薦の対抗馬に4,000票以上の大差をつけて勝利しました。ところが今回の選挙では、逆に4,000票弱の差をつけられて大敗しました。市民が8年間の稲嶺市政に「ノー」を突きつけたかたちです。
今回の選挙の最大の争点は、米普天間飛行場の移設問題でした。移設先となる辺野古区が名護市内に位置するためです。これまで翁長雄志沖縄県知事が率いる「オール沖縄」陣営は、「移設反対が県民の総意」とのスローガンを掲げ、移設阻止に総力を挙げて取り組んできました。また稲嶺氏も、翁長氏と二人三脚で徹底して移設阻止を訴えてきました。
ところが今回の選挙では、名護市民は移設を容認する渡具知氏を支持したのです。「オール沖縄」陣営としては、運動の大義としてきた「民意」が崩れた格好です。名実ともに反対運動を続ける根拠を失ったといっていいでしょう。
そもそも基地問題は、国家の安全保障上のテーマです。国民の生命と財産に関わる問題であるため、地域住民の意見を尊重するのは大前提としても、最終的には国が責任をもって決定しなければなりません。翁長氏らが反対すべきことではないのです。このことは、福岡高裁も判決で明らかにしています。反対運動ははじめから無理筋だったのです。
むしろ翁長氏らは、実現不可能な基地移設反対を訴え続けたことで、国との軋轢を生み、経済成長の実績を挙げることができませんでした。名護市民から見れば、「市民置き去り」の稲嶺市政に決別すべく、「空白の8年間」に終止符を打ったのです。
今年の秋には翁長氏が再選を狙う沖縄県知事選挙が行われます。ここで翁長氏が敗北すれば、反対運動は完全に空中分解することになるでしょう。
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