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橋下徹氏は次のようにツイートした(4月29日)。
「チキンレースは北朝鮮の勝ちだ。政治家はメンツにこだわるべきではない。いったん負けを認めて次を考えるべき」
しかし、日米と中国の対北「行動」はこれからだ。
3月、4月の2カ月にわたった「歴史的」な米韓合同演習が終了した。恒例の演習ではあったが、北朝鮮の挑発行動がその注目度を上げることとなったのだ。
背景には、昨年の2度にわたる核実験、さらには新たな脅威段階に達した各種ミサイルの発射である。そして金正男氏の殺害事件によって、金正恩委員長の「異常性」がクローズアップされ、「排除」の必要性認識が広がったことがある。そして、トランプ政権の対応である。
米国務長官ティラーソン氏は、「20年間の北朝鮮政策は失敗」と明言した。20年前と言えば1997年である。当時、「朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)」による、北朝鮮が保有する黒鉛減速型炉と核兵器開発計画を放棄させることを目的とする共同事業(北朝鮮、韓国、中国、米国、日本、ロシア)が進んでいた。しかし、北朝鮮のウラン濃縮疑惑で頓挫。
さらに2005年9月の北朝鮮の非核化と平和体制構築のための「6カ国協議合意」も、核保有の承認にこだわる北朝鮮を転換することができずに「失敗」。結局、北朝鮮との協議は時間稼ぎのために過ぎず、あらゆる「合意」はそのふりだけで、隠れて核兵器開発を続行するという、米国の疑念は確信に変わってしまったのである。
米中首脳会談(4月6、7日)においてのトランプ大統領の発言は、「中国の協力がなければ、米国は単独でも行動する」というものだ。北朝鮮に対する非軍事の制裁において最も強いものは中国による石油供給の制限、中止である。当然、その鍵は中国が握る。
中国のこれまでの姿勢は「北朝鮮の非核化は中国の国益であるが、それよりも安定した北朝鮮のほうがはるかに重要」というもの。この態度を変更させるために、「シリア攻撃」があったとも言えるし、今回の合同訓練における空母打撃群などの動員があったとも言えるのだ。
北朝鮮は「レッドライン」を越えられない。理由は、米国がレッドラインを設定しないからだ。戦略的に見て、設定することは愚かなことだ。非核化に向かう北朝鮮の行動がなければ、日米主導の圧力は続くのだ。これからが本番だ。「チキンレースは北朝鮮の勝ち」ではない。
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