Viewpoint サイトに世界日報の記事がUPされていたのでご紹介します。
ご覧ください。
かつて青瓦台(大統領官邸)で派遣勤務した経済官庁出身者に聞いた話だ。彼は当時の大統領秘書室長と非常に近い関係だったので、人事上の“配慮”をお願いしたいと依頼されることがしばしばあった。自尊心が強いという検事も例外でなかった。彼は依頼してきた検事に「検察の方の人事はよく分からないので、手紙を書いてくれれば伝えよう」と言った。少しして手紙を受け取ると、どんな内容か気掛かりになった。
しかし、すぐに手紙を開封してみたことを後悔したという。通常の自己紹介文くらいと思っていたが、一編の忠誠誓約文だったので、読む自分の顔が火照ってきたというのだ。
出世しか目にない一部の検事は、権力の前に跪(ひざまず)くことを厭(いと)わない。青瓦台の民情首席秘書官の過度な干渉に抗うより、彼の側につくことを夢見るのだ。“ウ・ビョンウ(朴槿恵政権の民情首席秘書官)師団”という言葉がいたずらに生まれるのではない。法と良心をかなぐり捨てて政権に取り入ろうとする検事たちこそ、検察組織を腐らせた主犯だ。
法曹三者の一つの弁護士業界にも水を濁すドジョウのような弁護士がいる。いわゆる“執事弁護士”だ。拘置所に収容された財力家や有力政治家の話し友達になって収容者の世話をする者たちだ。主人の傍にいて、その家の大事小事を任された執事の役割そのものだ。
大韓弁護士協会の懲戒を受けた30代のある女性弁護士は2014年4月から9月まで、毎月70~130回も拘置所の収容者と接見したことが判明した。弁護士の接見が許されない週末を除き、毎日拘置所に出勤していたようなものだ。
弁護士業界の競争が熾烈(しれつ)になり生まれた風景だ。お金の前に自尊心を弊履(へいり)のように捨て去って執事に転落するのだ。昨年、「法律諮問に代わり笑いを売る接見弁護士」という記事にロースクールの学生たちが怒っているというニュースがうれしかったぐらいだ。
基礎生活(生活保護に相当)受給者のイ・チュンミ(50)さん。先月30日に京畿道広州市一帯を歩き回って回収した古紙の整理中に黒いビニール袋を発見した。その中には5万ウォン(約5000円)紙幣の束がどっさり。古紙を売っては、生涯、手にすることのできない7990万ウォンという大金だった。現金なので誘惑に負けそうなものだが、イさんは翌日すぐに警察署を訪ねた。権力や財力の前に跪く“事や士”の字がつく先生たちでなく、イさんのような人こそが我々の社会を支える柱だ。
(4月4日付)
※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。
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