これまでブログやメルマガで、
「すべての人の意識は、心の奥底で集合的無意識を通してつながっている」ということを紹介してきました。
つまり私たちは、意識のネットワークによってつながっているわけです。
形態形成場の理論で有名になったルパード・シェルドイレイク博士は、
「見えないネットワーク」という言葉を使っています。
シェルドレイク博士は、その著書『生命のニューサイエンス』(工作舎)の中で、
次のように語っています。
「すべての個体には、同じ種類のものをつなぐ『見えないネットワーク』があり、
1つの個体の記憶は全体につながっている」
つまり、一人の人間が何かに気づいたり何かを知ったりすると、
その気づきや記憶は集合的無意識を通して、人類全体にもいくらかの影響を与えているわけです。
一人の気づきや記憶だと、その影響力も微々たるものかもしれませんが、
これが数百人、数千人、数万人の気づきや記憶となると、人類全体に与える影響も大きいのです。
今から10年前に、イギリスのノッティンガム大学と、
ロンドン・イブニング・スタンダードという新聞社が、興味深い実験をしました。
まず大学生を集めて、2種類のクロスワードパズル(パズルAとパズルB)を解いてもらい、
それぞれの正解率を計測します。
そして、その2つのクロスワードパズルのうちの1つだけ(パズルA)を、翌日の新聞に掲載します。
掲載日はたくさんの人が、新聞に載っていたパズルAを見て、
それを解くことに取り組んだと予測されます。
そして、新聞掲載の翌日に、こんどは他の大学生たちを集めます。
新たに集めたのは、前日に新聞に載ったクロスワードパズルのことを知らない大学生たちです。
そして、パズルAとパズルBの2種類のクロスワードパズルを解いてもらい、その正解率を計測しました。
(新たに集まった大学生たちにとって、パズルAもパズルBも初めて解くものでした)
この実験の結果、新聞に掲載されたパズルAに関しては、
掲載前日に解いた学生たちの正解率よりも、掲載翌日に解いた学生たちの正解率の方が、
20パーセントも高かったのです。
一方、新聞に掲載されなかったパズルBについては、
どちらの学生たちの正解率も、ほとんど違いがなかったのです。
つまり、新聞を通してたくさんの人が解いたパズルAについては、
解いた人たちの気づきや記憶が集合的無意識に伝わり、
パズルAのことを知らない学生たちにまで影響を与えて、正解率を高めたというわけです。
ファッションの流行なども、最初じわじわと広がっていたのが、
ある臨界点を超えると一気に広まったりしますね。
これは、ある程度の人数にまで広まった時点で、
集合的無意識を通して伝わる影響力が強まり、一気に全体に受け入れられるものと思われます。
ということは、たくさんの人が何かに気づいたり、何かを知ったり、何かに興味をもったりすると、
それが集合的無意識を通して、人類全体にも影響を与えるということですね。
たとえば、
「人間って素晴らしいな。自分も素晴らしい存在なんだな」と気づく人が増えると、どうなるでしょう?
「周りの人の幸せに貢献したい」「社会の役に立ちたい」という志を持つ人が増えると、どうなるでしょう?
そんな気づきや志を持つ人が、ある人数に達すると、一気に人類全体に与える影響力も強まって、
戦争や自然破壊のない、幸せな世の中が実現するのではないかと思うのです。
私も、そのためにできることを日々やっていこうと思っています。
自分に何ができるかを考えると、ワクワクしてきます♪
今、インターネットや日々の生活を通じて、「幸せな気づきを促す情報」や
「生き方を高めるための情報」を、周りの人に惜しみなく教える人がドンドン増えているように感じます。
これって素晴らしいことですよね。
あなたも、「何ができるか」「何をしたいか」をあらためて考えてみませんか?
野口嘉則「幸せ成功力を高めて自己実現!~気づきと感動の心理学」より
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