6月23日(土)発行の「四国新聞」のコラムに「マインドコントロール」に対する的を得た解説がなされていましたので、以下に抜粋して紹介します。
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「オウム真理教元信者、高橋克也容疑者の逮捕劇は、ドラマを見ているかのようだった。
(中略)報道は熱気に満ち、ワイドショーなどの情報番組も多くの時間を関連のニュースに費やしたが、事件の解説などで多少の違和感も抱いた。
民放のある情報番組で、高橋容疑者が松本智津夫死刑囚=教祖名・麻原彰晃=の本を所持していたことに言及した司会者が「マインドコントロールがまだ解けてないということでしょうか」と質問し、コメンテーターが「そうでしょうね」と応じたことだ。
どうもこのマインドコントロール、便利に使われすぎではないか。逃亡は17年に及んでいる。長い潜伏生活は本人が選び取ったもののはずであり、この言葉の安易な使用は当事者の責任を回避する働きがあるように感じる。
(中略)オウム信者=マインドコントロールされたロボットのような人間というイメージは、全てに当てはまるものではない。マインドコントロールという言葉を出せば、何となく事件が分かった気になるというのは、一種の思考停止にすぎない」
(「四国新聞」のコラム『一日一言』より抜粋)
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