忘れられない10年前のあの日のこと…
当時、セラピールームでアシスタントとして働いていた私は、女手ひとつで子供2人を育てるシングルマザーでした。
その頃の私は人生において多くの困難を抱えていました。
長女の登校拒否、入退院を繰り返す次女の深刻な病気や、それらを抱えて
一人で家計を支えていかなければならない経済的な問題など多くの問題がありました。
私の心の中にはいつでも経済的な不安や子供たちが将来どうなってしまうのだろうという心配で一杯でした。
一時は食事ものどを通らない状態になって身体まで壊してしまうほど、
当時の私は行き詰まっていたのです。
そんな苦しい毎日を送っていた、とある日。窓辺でパソコンにむかっていた時のことでした。
ふと顔をあげて窓の外を見ると、きれいな黄金色に色づいた銀杏の葉っぱが風に揺らめいて
ひらひらと輝いているのが目に飛び込んできました。まばゆいばかりのその色の輝きが、
鮮やかにその瞬間の時間を止めてしまったかのように私には感じられました。
くっきりとした金色の光だけが浮き立ち、踊っているような風景。
その瞬間すべての音が消え、周囲の景色も消え、私自身の存在も消えてしまったかのようでした。
その瞬間、私の意識の中で何かが起こったのです。
どのくらいの時間そうしていたかはわかりません。
ふと我に返ると、のどかな秋の昼下がりのごく普通の風景の中で、
心がゆったりとくつろいで、えもいわれぬ深い平安が私の心をすっぽりと包みこんでいました。
本当に久しぶりに心の底から「あぁ、幸せだなぁ…」「もう、な~んにもいらないなぁ…」と感じる瞬間だったのです。
しばらくは何が起こったのかもよくわからずにぼうっとしていましたが、
少し時間が経ってから冷静な自分が戻ってきました。
「私をとりまく環境や状況は、何ひとつ変わっていない。
それなのにわたしは、今とても心が平安で穏やかで幸せな感覚で満たされている。これってどういうことなんだろう?」
わたしたちは、自分をとりまいている状況や環境によって、
自分が不幸になったり、幸せなったりしていると思い込んでいます。しかし、本当にそうなのでしょうか?
あの瞬間わたしは、とても幸せだったのです。
相変わらず、子供やお金の問題を抱えていたにも関わらず、心の中は幸せで満たされた感覚でいっぱいでした。
幸せな感覚は、理由無く感じようと思えばそこにあるものなのではないだろうか?
意識をそこに向けさえすれば、そこにいつでもあって私たちが気づくのを待ってくれている。
ところが、いろいろな状況の中で、不安や心配を感じることに忙しくしてしまっているために、
本来備わっている幸せな感覚を感じるゆとりや暇がないだけなのです。
その出来事以来、私は時間さえあれば、あのときの心地よい幸福感を思い出すように心がけていました。
お金がなくて不安な気持ちになりそうな時にも、できるだけあの時の感覚を思い出し味わうようにしました。
そのうちにどんな瞬間にもあのえもいわれぬ幸せな感覚が、発見できるようになりました。
その後不思議なことが起こりました。
私が抱えていたいろいろな問題が、さーっと幕を引くようにすべて消えて無くなってしまったのです。
心の平安に呼応するかのようにすべての状況が変化して問題が消え去ってしまったのです。
10年後、「THE SEACRET(ザ・シークレット)」という1冊の本が、
ベストセラーになりました。
この本の中には、私の人生に起こった不思議な出来事を明確に説明してくれています。
本によれば、私たちが体験する現実は、自分自身が心に思い描いている通りになっていくというのです。
よくある成功哲学の教えの中に「叶えたいビジョンを具体的にイメージすれば必ず成功する」というものがあります。
この本の中にも似たようなことがたくさん書かれています。
「思い描いたことが現実化する」これはある意味で真実なのですが、
こういった本を読んでいろいろとイメージしてもうまくいかなかったという話もよく耳にします。
イメージをして「うまくいく人」と「そうでない人」この2者にはどんな違いがあるのでしょう?
「THE SEACRET(ザ・シークレット)」の中にひそむ気がつきにくい落とし穴があります。
その落とし穴は、私たちの心の中にある複雑な構造に原因があるのです。
その違いを少しくわしくお話してみましょう。
「お金持ちになりたい」と考えて「お金をたくさん持っているビジョン」を思い描いたとします。
しかし、この思い描きが成功する人は案外少ないようです。これには理由があります。
そもそも「お金が欲しい」と思った根本はどこにあるのかといえば、
「自分には十分なお金がない」とか「もっとお金が必要だ(足りていない)」といった心の思いから来ています。
「お金がもう十分だ」と感じている人が「お金持ちになりたい」と考えるでしょうか?
心の中で「お金が足りない」という不足感を感じているので
THE SEACRETの法則によって「お金が足りない」という現実を作り出していくのです。
「幸せになりたい」と思っても幸せにならなかったり、「健康になりたい」とイメージしてもそうならないのは、
「心の奥底で味わっている感覚が現実化してしまう」という法則をよく理解していないところからくる失敗なのです。
心の中に不安や心配が一杯になってしまえば、それを表すかのように不安をかきたてる出来事がおこります。
みなさんも「こうなったらいやだなぁ」という思いが現実のことになってしまったという体験があるのではないでしょうか?
私がイチョウの風景を目撃したあの瞬間から一つだけ心がけていたことがあります。
それは、あの時にふと感じた深い安らぎや平安な感覚や
「もう十分幸せだなぁ。これ以上何もいらないなぁ」という満たされた幸福感を
機会あるごとに思い浮かべ、何度も何度も味わいながら毎日を送っていたのです。
「それらの感覚は、何か特別なことが起きたから感じるものではなく、本来心に備わっている感覚なのだ」
これが、美しいイチョウの木々を眺めた瞬間に私の中に確信として刻まれたのです。
毎日の生活のなかで現実の辛い出来事がなくなったわけではありません。
しかし、少し視点を変えてみるだけで、家族が仲良く過ごしていることや、
きちんと毎日おいしくご飯を食べられること、少なくともこうして生きていることや
季節の移り変わりに美しい風景を眺めていられることなどがとても幸せなことのような気がして、
そんな瞬間に心の中で平安を何度も何度も味わっていたのです。
それから程なくして「THE SEACRET」の本にある秘密の法則によって、
心に深く刻まれた幸福感が私の人生の現実に形となって現れはじめました。
仕事も家庭もお金の問題もすっかりと影をひそめ、人生がとても心地よく回り始めたのです。
これは私にとってきつねにつままれたような体験でした。
なぜこんなにもするするっと人生が変わってしまったのか自分でもよくわからなかったのです。
理由がわかったのは、10年も経ってから、THE SEACRET(ザ・シークレット)という本を読んだ時だったのです。
幸せの極意は、理由無く自分の心の中にすでに備わっている幸せな感覚をひたすらに感じ味わうことなのです。
目の前でどんな苦しい景色が見えていてもあなたの中には依然として「満たされた幸福感」が備わっています。
いかにその感覚を思い出すことができるか。
その感覚で心を一杯にできたらあとは勝手に幸せな現実が作られていくはずです。
山川あずさ 2008年11月
コメント
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