前回の記事で遺伝子の話をしましたね。
私たち人間は99.9%同じ遺伝子(設計図)を持っているというお話もしました。
人間の歴史の中で、国と国が、民族と民族が対立をし、数々の戦争をしてきました。
今も、収まっていない紛争がいくつもあります。
しかし、私たち人間はみな、99.9%も同じものを共有している“兄弟”なんですね。
よく考えてみたら、アジアの人も、ヨーロッパの人も、アフリカの人も、どこの国の人も、
みんな
目は2つあって、
耳も2つあって、
口と鼻は1つずつで、
腕は2本、
足も2本、
指は5本ずつ、
幸せになりたくて、
苦しいのはイヤで、
一人ぼっちだと孤独で、
他人から認めてもらいたくて、・・・
基本的な設計図は、みんな同じなんですね。
「私たち、同じだね」という感覚を共有できれば、戦争もなくなるのかもしれません。
人に対して怒っている時も、「私たち同じだね」という感覚を忘れているような気がします。
さて前回の記事で、
「歴史上の偉大なリーダーも天才もスポーツ選手も、そして私たちも、
みんな同じ遺伝子を持っている」というお話もしました。
あとは成功や幸せや健康に関する遺伝子のスイッチが、
オンになっているかどうかなんです。
では、どのようにすれば、遺伝子のスイッチをオンにできるのでしょうか?
「生命が地球上に生まれたのは偶然の産物ではない。
何者かが、明確な意図を持って精巧に設計しないと、
生命は誕生しえない」というお話もしました。
一つの遺伝子に書き込まれている情報は、文字にして三十億字分だというお話もしましたね。
これは、本にして2万5千冊分もの情報量です。
つまり、「生命が偶然に誕生する確率」は、
「赤ちゃんがでたらめにワープロを打っていったら、
偶然にも全2万5千巻の本、それも、緻密で精巧で体系化された本が
できてしまった!」というのと同じ確率になるわけですね。
そこで村上和雄氏は、
「私は科学者として、生命を設計した意志の存在を認めざるをえない」と言い、
その意志を持った存在のことをサムシング・グレートと呼びました。
そして、遺伝子をオンにするシンプルな秘訣を語っておられます。
「遺伝子をオンにするには、私たち生命を設計した
サムシング・グレートの意図にかなった生き方をすればよい。
つまり、サムシング・グレートが喜ぶような生き方をすればよい。
サムシング・グレートの真の姿については、わからないことだらけだが、
サムシング・グレートが存在することはたしかだ。
そして、サムシング・グレートが創った自然にヒントがある。
自然の秩序や法則を研究すれば、サムシング・グレートの意図が見えてくる。」
そして、村上氏は、次の3つの生き方を提案されています。
1.志を高く持って生きる
2.感謝して生きる
3.プラスに考える
また、村上氏はこんなことも語っておられます。
「AかBかというように、物事を単純に二つに分けて、
二者択一で選ぶという方法は、自然がとっている方法ではありません。
どちらかを捨てるのではなく、両方を生かす共生の考え方が、自然のやり方なのです。」
「ダーウィンが考えた“進化論”という仮説を信じる考え方が、近代では主流でした。
ご承知のように進化論は、生物が自然淘汰と突然変異によって進化し、
その中から生存競争に勝ち抜いたものが生き残る、と考える仮説です。
この考え方をベースにした現代文明では、
勝者しか人生を楽しめないという前提で、人々は勝つために競争し戦ってきました。
元々、ダーウィンの進化論では説明がつかないことがいくつもあるのですが、
遺伝子が解明されるにつれて、ますますダーウィンの進化論では
説明のつかないことが出てきました。
遺伝子のはたらきを見ると、1960年代に登場した
『共生的進化論』のほうが、自然の法則に合致しています。
共生的進化論とは、『生物は優勝劣敗で進化してきたのではなく、
たがいに助け合いながら進化してきた』という考え方です。」
たがいに助け合いながら共生していくのが、自然の法則に合致しているようですね。
競争より共生、競争より共創ですね。
野口嘉則のブログより
http://cafe.daum.net/chdmbu
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